オンライン名刺中心のイベントで、人と人の出会いを創出。Sansanの強みを生かした、これまでにないイベントを実現

オンライン名刺を活用することで、イベント体験をアップデートした事例を紹介します。

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大型カンファレンスは、事業展望を共有する場所

Sansan株式会社はこれまでに、大型カンファレンスを毎年開催してきました。Sansan Innovation Project(以下、SIP)、Sansan Innovation Summit(以下、SIS)、Sansan Evolution Week(以下、SEW)など。それらカンファレンスを担当してきた中原翔子氏にそれぞれの違いや目的、新型コロナウィルス(以下、コロナ)の影響を受けての変化など、話を伺いました。

まずはじめに、Sansanの大型カンファレンスについて教えてください。

大きく分けてSIP、SIS、SEWと3つのカンファレンスがあります。SIPが最も歴史が長く、2016年から毎年開催しています。SIPを一言で表現すると「Sansan社、最大のお祭り」です。

SIPは、元々はブランディングイベントとして始まりました。カンファレンスの参加対象者もあえて絞っておらず、全てのビジネスパーソンとしています。

そもそもSansan社がブランディングイベントをなぜ開催したか、それは、メルマガや広告配信といったマーケティング施策を行う中で、法人向け名刺管理ツール「Sansan」がSaaS製品であるが故に「どういった機能を有しているか」「競合サービスとの違いは何か」などといった側面を伝える傾向が強くなり、「Sansanのビジョン」や「今後の事業展望」を顧客であるビジネスパーソンに伝える場がないといった課題に陥りました。

そこで、当時(2016年)、海外では事例があったものの国内を見渡した際にSaaS企業が大型カンファレンスを開催することは珍しく、他社との差別化を図る意味でも、リアルな場を用いて「Sansanのビジョン」や「今後の事業展望」を共有する場をつくっていこうとしたのがSIPを立ち上げたきっかけです。

SIP

次にSISですが、SISは「Sansanユーザー向けのカンファレンス」です。法人向け名刺管理ツール「Sansan」を契約してくださる企業様が増えてきたこともあり、「Sansanユーザー向けのカンファレンスができないものか」と考えました。そこで始まったのがSISです。

普段は会うことがないユーザー同士の接点やコミュニケーションを促進させ、「Sansanコミュニティの醸成」と「ユーザーとともに、更なる高みを目指すこと」を目的としています。

最後にSEWですが、SIPもSISも基本的にはリアルな場で開催してきました。しかし、皆さんもご存知の通り、2020年から広まったコロナの影響もあり、2020年3月に予定していたSIPの開催を見送らざるを得なくなりました。そこで、フルオンラインに切り替えて、イベントを開催することになりました。それがSEWです。

SEWは、「ビジネスを前進させるためのヒントやソリューションを紹介する大型オンラインカンファレンス」という立て付けで、マーケティングイベントとして2020年、2021年、そして2022年と3年連続で開催しています。

Sansan大型カンファレンス

全てのカンファレンスにおいて、登壇者・ゲストのアサインにこだわっています。集客の際、メルマガや広告配信等を用いると思いますが、やはり「このイベントのゲストは誰なのか」ということが非常に重要です。そうした登壇者・ゲストの魅力によって集客数が変わることを心得ています。

SEWにおいても、オンライン開催だからといって登壇者・ゲストの質を落とすことなく、リアルイベント同様の魅力的な登壇者・ゲストアサインを図りました。

私たちが、顧客と市場を引っ張る

リアル中心だったカンファレンスが、コロナの影響で、開催方法や運営、やり方が大きく変わったかと思います。コロナ以降、何か意識したことはありましたか?

カンファレンスの開催がオンライン開催となり、1つ大きな課題が浮き彫りになりました。それは「参加者同士の名刺交換ができなくなったこと」です。

オンラインカンファレンスやイベントにおいて、多くのビジネスパーソンに申し込みいただければ(協賛企業等に対するリード情報の取得・提供となり)、マーケティング施策としては問題ないかもしれませんが、やはりSansan社としては「名刺交換ができない」という点は死活問題です。

また、当時あらゆる企業(特にSaaS系企業群)が、コロナの影響を受けて大型カンファレンスやイベントをオンラインで実施するようになっていました。その中で、「どう差別化を図るか」といった議論も上がりました。

オンラインイベントが乱立する中で、「参加者の出会いの質を担保し」、且つ、「差別化を図る」ためにどうするべきか考えました。そこで、行き着いたのが「オンライン名刺」でした。

コロナが広がり始め、まずは個人向け名刺アプリ「Eight」で「オンライン名刺」をリリースしました。それに続いて、法人向け名刺管理サービス「Sansan」でも「オンライン名刺」を発表しました。

オンライン名刺で売上を最大化する

リリース当時、「オンライン名刺」の機能として未熟な部分もあり、中途半端に「オンライン名刺」を訴求するのはどうなんだろうといった議論もしたのですが、私たちが顧客をリードし、市場を引っ張っていくという気持ちで動き出しました。

そうした際、「オンライン名刺」という言葉がまだ浸透していない中、「オンライン名刺」を届けるアクションの場として、大型カンファレンスは適当な場でした。

具体的にSansanならではの取り組みをどのように作っていったのでしょうか?

オンライン名刺が中心としたイベントということで、まずは「EventHub」を利用しました。EventHubにオンライン名刺交換機能を搭載いただき、オンラインイベントにおいても参加者同士が名刺交換できるようにイベント体験を構築しました。

次に、「オンライン名刺で、イベントに申し込みすることはできないだろうか」と考えました。そこで、ブラウザでイベントに申し込む際に、法人向け名刺管理サービス「Sansan」のオンライン名刺を用いて、例えばFacebookのようにイベントに申し込む動線を作りました。

他にも、QRコードを読み取るだけで、スマートフォンの中に存在するEightやSansanアプリのオンライン名刺を用いて、ワンタップで申し込みが完了する「スマートエントリー」も使いました。スマートエントリーを実装して以降、Sansanが開催するイベントにおいて、3人に1人がスマートエントリーで申し込みをしてくださっています。

最近では、QRコードを読み取り、オンライン名刺を渡すかわりにパンフレットデータを受け取ることができる「スマートパンフレット」を活用しました。ウェビナー視聴中にしか取得することができない限定資料を用意して、ウェビナー画面にQRコードを表示し、シームレスにパンフレットデータを受け取れるように体験設計しました。

スマートパンフレット事例

これまで様々なオンライン名刺に関する様々な取り組みをされていますが、オンライン名刺の普及に対して手応えを感じていますか?

そうですね、実際にオンライン上で登壇してくださった講師陣の方々と参加者がオンライン名刺交換できるようにしたところ、オンライン名刺交換数が増えたのは確認しています。

また、オンライン名刺を広めるために「オンライン名刺交換の数に応じて、植樹を行う」というプロジェクトを実施し、環境への貢献にもなるという見せ方もしています。

Scan for Trees

他にもオンライン名刺交換が多かったユーザーへのプレゼントキャンペーンなども行いました。先ほど紹介した申し込み動線への導入も含めるとオンライン名刺に関する細かな施策を地道に取り組んできた自負はあります。

営業担当やカスタマーサクセスであれば、基本1対1のやりとりで地道にオンライン名刺を普及していくと思いますが、マーケティング部、特に大型カンファレンスやイベントの担当は、様々な施策を通じてより多くの人々に「体験」を届けられると感じています。小さな手応えを感じつつも、こうした取り組みをいかにやり続けるかが大切だと考えています。

ここまでSansanにおけるカンファレンスの違いや取り組みについて説明いただき、ありがとうございました。最後に、マーケティング担当として大型カンファレンスを開催する一番のやりがいはなんでしょうか?

大型カンファレンスの担当者というのは、映画監督のような気分なんだろうな、と感じています。Sansan株式会社を一つの映画の作品として捉え、世の中に広く知ってもらう。自分たちが何者で、どんなビジョンを持っていて、どんな未来を作っていくのか宣言する。そうした我々の想いに共感してくれる人を増やす仕事であると考えています。

Sansanは、「ビジネスインフラになる」というビジョンを掲げています。我々がビジネスインフラになるということは、どんな人でも顧客になるということ。それはつまり、市場自体を常に牽引するという自負が必要です。

そうした姿勢をセグメントした一部の人たちやメディア向けに届けるのではなく、市場に対して届けなくてはならない。その最大の一手となるのが、大型カンファレンスであると捉えています。

市場に対して、自分たちのビジョンや取り組み・事業を届け、市場を引っ張ることに常にやりがいを感じています。

イベント主催企業情報

Sansan株式会社
「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションとして掲げ、ビジネスにおける出会いを後押ししています。主なサービスとして、クラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」、クラウド請求書受領サービス「Bill One」を国内外で提供しています。

この事例で使用したツール

スマートパンフレット
スマートパンフレットは、展示会主催企業や出展企業を対象とした、展示会の効果を最大化させる新世代パンフレットサービスです。 ユーザー企業は、管理画面上に資料をアップロードすることで、自社のパンフレット情報が入ったQRコードを生成できます。そのQRコードを展示ブースに掲示するだけで、展示会の事前準備を終えることができます。従来のように大量の紙パンフレットを用意する必要はありません。